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上場企業の役員報酬1億円以上は52社94人

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6月24日17時までに有価証券報告書で確認された役員報酬1億円以上を受取った役員の個別開示を行ったのは52社、人数は94人だった。2014年3月期決算の有価証券報告書は順次提出されているが、3月期決算上場企業2,469社のうち570社が提出し、52社が1億円以上の報酬役員を輩出した。
(中略)
2013年3月期は、役員報酬の開示は175社・301人(2012年3月期172社・295人)と、初めて300人を超えた。また役員報酬の最高額は、日産自動車のカルロス ゴーン代表取締役社長兼最高経営責任者が9億8800万円(2012年3月期:9億8700万円)。
(中略)
6月24日17時現在の役員報酬最高額はフジッコ(株)の山岸八郎氏で、8億4700万円(2013年3月期:開示なし)。次いで、セガサミーホールディングス(株)の里見治氏が6億3500万円(同:5億8300万円)、(株)アイセイ薬局の岡村幸彦氏が3億8400万円(同:2億5700万円)と続く。
6月24日17時現在、役員報酬1億円以上の個別開示を行った企業52社のうち、三井物産が8人(前年4人)で最多。次いで、トヨタ自動車が7人(同3人)、ソフトバンク、住友商事が各4人だった。また、複数人の開示を行った企業は21社だった。(東京商工リサーチ 6月24日)

日産自動車の有価証券報告書は6月24日時点で提出されていないので、東京商工リサーチの集計から外されているが、日産自動車の株主総会でカルロス・ゴーン社長の役員報酬が9億9500万円と公表された。

勤め人の金銭感覚からすれば、なんとも凄い金額だが、ゴーン氏の報酬もは欧米のグローバル企業に比べれば格別の高給ではない。欧米企業が高すぎるのか、それとも日本企業が低すぎるのか。

その判断は経営指標よりも金銭文化に由来するが、ローソン会長の新波剛史氏がサントリーホールディングス社長に招聘されたことに象徴される“プロ経営者”ブームに拍車がかかれば、役員報酬の相場は上がってゆくだろう。

このクラスの経営者になれば、たんに金銭がモチベーションになることはないだろうが、エグゼクティブ・サーチ会社にとっては千載一遇のビジネスチャンスだ。報酬を吊り上げて争奪戦を繰り広げるのではないか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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