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東芝、100人追加削減=インフラとエネルギー部門

東芝は12日、社会インフラ、エネルギーの各事業を手掛ける子会社2社で、早期優遇退職の募集や人員再配置により、計100人の人員削減を実施すると発表した。管理部門の満50歳以上が対象。3月末までに退職した場合、特別退職金を支払い、希望者に再就職支援も行う。
早期優遇退職の関連費用は約16億円を見込み、昨年11月に発表した2018年3月期の業績見通しに織り込んでいるという。
 
米原発事業の巨額損失を受けて経営再建中の東芝は、昨年11月にも情報通信事業を手掛ける子会社で、約33億円の費用を投じ300人削減すると発表していた。今後、海外拠点なども含めて一段の人員削減に踏み切る可能性もある。
(時事通信 1月12日)

人手不足が慢性化しているとはいえ、50歳以上になると、労働市場では“定年退職扱い”だ。転職先が見つかっても、年収は半減するかもしれない。本人にとっては理不尽でも、提示された金額が市場価値なのである。
東芝グループ社員の市場価値と“元東芝グループ社員”の市場価値が異なるのは当然で、その差異は看板料である。取引先も東芝の看板を使用できなくなった人材に声をかけない。
住宅ローンや子供の教育費を抱えている人にとっては、茨の道が待っている。

キャリアカウンセラーには「過去の肩書から解放されるために、一流企業を退職したらマインドリセットすべし」とアドバイスを送る例もあるが、マインドは理屈通りにリセットできない。逆風を経験してこそリセットできるのである。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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