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テング酒場、大みそかは全店休業 「従業員に休み提供」

「炭火串焼テング酒場」などを展開するテンアライドは11日、大みそかの12月31日に全122店舗が休業すると発表した。アルバイト従業員らの待遇改善のためという。同社の居酒屋やレストランでは、アルバイトを含め約3千人が働く。一斉休業は1969年の創業以来初めてという。「大みそかぐらい全従業員に休みを提供したい」(同社)といい、来年の大みそかも休み、再来年の2019年元日も休業するかは今後検討するという。
 
外食業界では「ロイヤルホスト」が18年から一斉休業日を設ける方針を固めるなど、人手不足への対応や労働環境改善のため、休業日を導入する動きが広がりつつある。
(朝日新聞 12月11日)

営業時間に合わせて人員を揃える店舗運営から、人員に合わせて営業時間を設定する店舗運営への転換に向かえば、店舗の拡大には難儀する。本末転倒だが、それは人手を確保できるという従来の理屈なのかどうか。

AIやロボットの導入によって、キッチン業務とホール業務が自動化されれば人手不足を克服できるが、飲食店の必須要素であるホスピタリティは消え去っていくだろう。ただ、それが店舗力を低下させるとは限らない。

スマホを見ながら飲食する客にとっては、店員のホスピタリティよりも、自動化された空間のほうが利便性は高いのではないか。高級店を除けば、飲食店経営の鍵とされてきたQSC(品質、サービス、清潔)のあり方も変わっていくのだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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