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白元、西村あさひ法律事務所が再建へ

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弊社は、平成26年5月29日、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行い、受理されました。併せて、同日付で同裁判所より、弁済禁止の保全処分と監督命令が発令され、腰塚和男弁護士(東京まどか法律事務所、住所:〒101-0041、東京都千代田区神田須田町1-13-8)が監督委員に選任されましたので、お知らせ致します。
皆さまには多大なご迷惑とご心配をおかけ致しますことを、心よりお詫び申し上げます。本日の民事再生手続開始の申立てにあたって、弊社代表取締役社長鎌田真は代表取締役を辞することとし、今後は、裁判所及び監督委員の監督のもと、取締役間瀬和秀が平成26年6月1日より代表取締役社長代行となり、申立代理人である西村あさひ法律事務所のご指導を仰ぎながら、新体制で役職員一丸となって、当社の事業の再建に向けて全力を尽くしてまいる所存です。
民事再生手続は、弊社のこれまでの事業を継続しながらその再建を図る手続ですので、弊社が取り扱う製品・商品につきましては、これまでどおり、お客さまに十分にご満足頂ける品質を維持するとともに、安定的に供給させて頂く所存です。お客さまにおかれましては、これまでと変わりなく弊社の商品をご愛顧頂き、何卒ご理解と引き続きのご支援を賜りますようお願い申し上げます。(白元ホームページ 5月29日)

白元の倒産をめぐっては、慶應義塾大学卒、ハーバード大学でMBA取得という鎌田真社長の属人性が揶揄されながら報じられている。交友関係が派手だったことが、これに拍車をかけた。派手好きのエリート叩きは読者の溜飲を下げるが、派手好きと倒産に因果関係はない。

不透明な経理処理に銀行団が再建を断念したとも報じされているが、それ以前に、白元の組織風土に問題が潜んでいたのではないのか。経営の弱体化は組織風土の荒廃に起因するものだ。

この倒産に注目したいのは、申立代理人に西村あさひ法律事務所が起用されたことである。同事務所パートナーの松嶋英機弁護士は企業再生の第一人者で、日本航空などを再建した官民ファンドの地域経済活性化支援機構の社外取締役、および同機構の地域経済活性化支援委員長に就任している。

西村あさひ法律事務所による再建プロセスは、企業再生のケーススタディーになるだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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