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日本生命も定年65歳に延長 新雇用制度検討、21年度から導入も

日本生命保険は5日、職員の定年を60歳から65歳に引き上げる新雇用制度の導入を検討していることを明らかにした。2021年度からの導入を目指す。ベテラン社員の豊富な経験やスキルを生かす場を広げることで、グループの成長を加速させる。
 
対象は営業職員を除く内勤の従業員約1万5000人で、8月末に労働組合に提示した。今後の労使交渉で、給与や仕事内容について協議する。
 
同社は現在、内勤職員について、本人の希望があれば最長65歳まで再雇用している。定年を迎えた内勤社員の約6割は再雇用を選択し、今も約600人が仕事を続けている。
 
ただ、仕事内容は顧客対応や補助的な役割などに限定され、待遇は定年前を大きく下回っている。
 
新制度は、再雇用制度よりも業務の幅を広げる。特に優秀で希望する職員は65歳以降も働ける制度を今後検討する。
(SankeiBiz 9月5日)

 
おそらく団塊世代の全員が75歳以上になる2025年には、年金の支給年齢が70歳に引き上げられ、多くの企業の定年は70歳に延長されるのではないか。70歳以降も嘱託などで健康状態に合わせて、75歳や80歳まで勤務できる体制が組まれていくだろう。

生涯現役として好意的に受け入れるのか、あるいは死ぬまで働くのかと悲観的になるのか。これは人生観次第だが、生涯現役志向が多くなるに違いない。国も健康寿命の延伸などをテーマに働きつづけることを奨励し、いつのまにか空気が形成されてゆくことは容易に想像できる。

老後に該当する期間は大幅に短縮され、思い切って定年廃止に向かう企業も増えてゆくだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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