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ネオキャリア、45歳以上のみを派遣 定着率高く需要

人材サービスのネオキャリア(東京・新宿)は8月中にも45歳以上に限定した派遣サービスを始める。職種は事務職を中心に警備や清掃など。人手不足を背景に人材確保のニーズはますます高まっており、同社は中高年層の活用に潜在需要があると判断した。
 
同社は2010年より派遣事業に参入した。これまでは20~30代の人材が求められていた。しかし、事業を展開していくなかで50代以上の方が定着率、出勤率ともに40代以下の人材よりも高く、業務の安定性も上回るといった結果が出ているため、需要が高まると見込んでサービス展開に踏み切った。まずは首都圏を中心にサービス提供を始め、順次全国に提供エリアを拡大する方針だ。
(日本経済新聞 8月17日)

50歳に近づけば、多くの場合、職場を選ぶ最優先事項は安定収入の確保である。すでにステップアップの転職をする年齢ではない。自分にできる仕事、できない仕事の識別もでているし、職場が求める成果も呑み込んでいる。

この年齢層は労働基準法が空文化していた時代を経てきたし、パワハラが問題視されなかった時代も経験している。理不尽な出来事への耐性が強いので、割り切れるのだ。しかも転職すれば給与がダウンする年齢にさしかかっているため、雇用の確保を重視するのが通例である。

50代は革新性を追いつづける職場には不適合な年齢だが、安定性を重視する職場なら打ってつけの年齢層だ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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