2017/05/24
PwCネットワークのStrategy&は、世界の上場企業における時価総額の上位2,500社を対象に、CEOの承継についての第17回となる年次調査をまとめました。調査対象のうち2016年にCEOが交代したのは14.9%、372社でした。今回および過去17年間の調査から次のような傾向が明らかとなりました。
CEO交代率は前年より減少 主にM&Aの件数減少により、史上最高だった2015年の16.6%から、2016年には14.9%に減少。日本の交代率(15.5%)は「ブラジル・ロシア・インド」(17.2%)に次ぐ高さでした。
(中略)
日本企業の特徴 日本ではいくつかの顕著な傾向が見られました。
日本は2016年新任CEOの平均年齢は61歳と昨年より1歳上がり、世界平均の53歳と比べて8 歳も高くなっています。
(PwC発表 5月16日)
CEOの適正年齢に正解はないが、老害が発生しないうちに引退するには定年を設ける以外にない。生涯現役志向は後継者問題よりも自分の満足度を優先する現われだが、会社は株主の所有物という理に立てば、容認せざるをえない。
産労総合研究所の「2015年 役員報酬の実態に関する調査」(回答155社)によると、役位別に定年制のある企業の割合をみると、会長32.8%(前回27.2%)、社長35.8%(同36.2%)、副社長44.4%(同42.7%)、専務取締役54.8%(同54.2%)、常務取締役58.2%(同58.3%)、取締役(役付以外)56.9%(同61.2%)。上位職ほど生涯現役をめざしやすい。
平均定年年齢は会長69.7歳、社長67.3歳、副社長66.1歳、専務取締役65.4歳、常務取締役64.5歳、取締役63.3歳だった。人生90年時代にあって、役員定年後のキャリア開発は、単価の高いコンサルティングビジネスになるのではないか。
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