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中小企業の半分「人材不足」 商機生かせない懸念

中小企業のほぼ半分が人材不足を感じていることが、政府が21日閣議決定した今年の中小企業白書で明らかになった。景気回復で中小企業の経営環境には明るさも戻っているが、人手不足で商機を生かせない懸念が高まっている。

白書では、専門性の高さなどから高度な業務を担う「中核人材」と、比較的定型的な業務を担う「労働人材」に分けて調べた。回答した約3千社のうち、中核人材については48・2%、労働人材は52・6%が「不足」とした。「過剰」と答えたのは、それぞれ1・5%、2・6%にとどまった。
(朝日新聞デジタル 4月21日)

人手不足が原因で売り上げ拡大にブレーキがかかってしまう事態は、何とも歯がゆいだろう。いかにして採用力を強化するか。

意欲的な学生が入社候補にリストアップする企業は、どの業種でもIT化が先行しているかどうか。つまり成長イメージを感じられるかどうかなのだ。中小企業でも“事業×IT”で、ベンチャー企業と呼ぶかどうかはともかく、成長イメージを形成できれば学生の興味をひきつけられる。

これは不人気業種である介護業界でも例外でない。さる3月にIPOを果たしたインターネットインフィニティはデイサービスをフランチャイズ展開しているが、事業コンセプトは「介護×IT」。IT活用による集客力は秀逸で、新卒採用にも苦労していないという。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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