2017/02/24
厚生労働省は高齢者の再就職支援を拡充する。ハローワークの専用窓口を現在の80カ所から2020年をめどに4倍近い300カ所に増やす。退職後に自分の故郷などで再就職したい人と地方企業などをつなぎ合わせるための全国的な官民の体制もつくる。
厚労省が14日午後に開く働き方改革実現会議で提案する。増設するのは全国のハローワークの中にある「生涯現役支援窓口」。65歳以上の高齢者の再就職を重点的に担う専門の窓口で、今年度から設置が始まった。求人や技能講習の紹介、履歴書の書き方、面接の受け方などを専門家がサポートしている。高齢者向けの求人を開拓するための人員も増やす計画だ。
(日本経済新聞 2月14日)
シニア層の再就職には、いろいろな動機があるだろうが、経済的理由も多いのではないか。たとえば住宅ローンの返済である。会社員の場合、退職金で完済する返済計画を立てている例が多いが、遅くとも50代半ばには完済して、退職金は老後資金に確保しておくのが安全策だ。
ところが60歳を過ぎても完済していなければ、老後資金の確保どころではなく、フルタイム就業で稼ぎつづけなければならない。生きがいや健康管理が目的の就労など視野に入らないだろう。
こうした事情を抱えた人がどのぐらいに達するのかはともかく、シニア層を見る限り、働いている人は若々しい。人材紹介会社役員によると「健康だから働けるし、働くから健康にもなれる。就労と健康には相乗効果があるのではないでしょうか」。この役員は団塊世代だが、やはり若々しい。
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