2017/02/17
首都圏の自治体が職員の生活と仕事の両立に知恵を絞っている。ノー残業デーの徹底や庁舎の一斉消灯などで長時間労働を減らすのに加え、柔軟な勤務時間のあり方も検討する。
「働き方改革」への関心が高まるなか、自治体としても工夫の余地は大きい。効率的な働き方のモデルを探る。
横浜市は2017年度から情報通信技術(ICT)を活用して場所や時間を問わず働けるテレワークの試行を拡大する。7月から年度末まで、区役所・企業局以外の全部局を対象に実施予定だ。希望する職員には市からノートパソコンを貸し出し、自宅から市役所内の自分のパソコンにアクセスできるようにする。
(日本経済新聞 2月10日)
この記事によると、横浜市以外の取り組み例には①東京都豊島区が本庁舎を午後7時に一斉消灯②埼玉県北本市が午後8時完全退庁を昨年11月に1カ月間試行③千葉県が毎週水曜日にノー残業デーを徹底―などがあるという。
住民サービスと両立すれば、公僕である職員も一方では生活者なのだから、どんどん労働時間の削減を進めればよい。職員が生活に幸福感を得て、住民目線を旨に行政サービスの質を向上させれば、働き方改革の成果としては十分だ。
さらに自治体の働き方改革が範となって地元企業に影響すればよいのだが、これは期待できないだろう。企業から見れば(経営破綻リスクとは無縁なお役所仕事だから、長時間労働を回避できるのだろう)と映ってしまいかねない。働き方改革を進めながら、公務の厳しさや、制度の枠内で手続き原理主義に則って、杓子定規に行動せざるえない職員の現実を広報したほうがよい。
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