2017/02/15
30~40歳代を中心としたミドル層を中途採用する動きが国内企業で広がっている。事業のグローバル化や構造改革に乗り出す企業が増加し、高いマネジメント能力や技術を持つ即戦力の重要性が一段と高まっている。
三井化学は2016年度中に理系の人材を中心に50人を中途採用する方針で、前年度までの採用実績に比べて約2倍に増やす。50代の人材も初めて採用した。17年度には60人以上の中途採用を予定している。
同社は自動車やヘルスケアなど新規事業の拡大に力を入れており、異業種で経験を積んだ人材の重要性が高まっている。伸沢啓太採用チームリーダーは「社内のノウハウ不足を中途採用で補っている」と話す。
(日本経済新聞 2月8日)
ミドル層でも40代以上の転職は、数年前まではヘッドハンティングでない限り、多くは給与ダウンを覚悟しなければならなかった。ステップアップではなく、格落ちの転身だったのだ。大手企業の中間管理職から中小ベンチャー企業の幹部へと転身する場合も、給与が下がっても、当人はやりがいを求めて移動するのが一般的だった。
その傾向に変化が見られるようになったのである。ミドル層にステップアップの転職が普及するようになれば、40代以降のキャリア形成のプラスだ。40代で出世が頭打ちとなって、住宅ローンの返済のためだけに働くようになっては、お先真っ暗である。「プラス思考をもて!」といわれたところで、虚しく受け止めざるをえないだろう。
遠からず70歳までフルタイムで働くことが普通になる時代になる。その時代に備えるには、40代以降にもブレイクできるようなキャリア形成がきわめて重要になってくる。
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