2016/12/26
公認会計士不足が続いている。2016年度の会計士試験は合格者数が前年度比5%増の1108人と9年ぶりに増えたが、監査法人の採用枠がさらに上回るペースで拡大し4年連続で「採用超過」になっている。各監査法人とも将来を支える人材の確保が課題だ。
監査法人は採用した公認会計士が契約先の決算で不適切な処理がないか詳しく調べる。資格取得学校運営のTACによると、16年度の全国の会計士採用は1300人程度で15年度実績から8%増える。特に大手監査法人が採用を増やし、新日本、トーマツ、あずさ、PwCあらたの4大監査幸甚では17%増の1040人の採用を目指している。
(中略)
志願者数減少も深刻だ。ピークの10年度は2万5000人台だったが16年度は1万人強に減った。
(日本経済新聞 12月16日)
2017年4月施行の改正社会福祉法人法で、事業高30億円以上の社福に法定監査が義務付けられる。対象となる法人は約260法人。「社会福祉法人審査基準」について、次の改正が実施される。
①保有範囲が2分の1を超えない範囲で、拠出額が法人全体の経営に影響を与える影響が少ないことを公認会計士または税理士に確認したうえで、社会福祉に関する調査研究を行なう未公開株を保有できる
②所轄官庁退職者が評議員または役員に就任する場合、法人の自主性に不当に関与することがないよう、所轄官庁が適正な退職管理を確保する③会計監査を受けない法人は、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人の活用が望ましい。
監査対象の範囲も2年後には事業高20億円以上、4年後には10億円以上に拡大する予定で、社福の監査だけでも公認会計士の需要が高まっている。
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