2016/03/23
エステ業界大手「エステティックTBC」の福岡県の店舗に3月4日、労働基準監督署から是正勧告が出された。十分な休憩を与えず、従業員を長時間働かせた上、時間外労働に対する賃金も支払っていなかったという。
3月14日、当事者の一人である女性従業員が、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで会見し、「早く誰もが安心して働ける環境を作りたい。TBCには、子供がいても働きやすい会社になってほしい」と訴えた。
女性が加入する労働組合「エステ・ユニオン」は、TBCが従業員にタイムカードを押させつつ、残業代の支払いは自己申告制の手書き帳簿に基づいているとして、「全国約200店舗でも同様の法令違反が予想される」と話している。
(弁護士ドットコム 3月14日)
こうした就労管理のあり方は、是正勧告ぐらいでは解消されまい。不法行為を指示した人物を特定して処分するなど責任の所在を明確にしなければ、襟を正させることは難しいのではないか。
この期におよんで確信的な法令違反をつづけているのは、たぶん病理現象かもしれない。経済事件を引き起こす知能犯には、法の裏をかくことに快楽を見出し、合法的に儲けることには意欲が湧かない人物が多いそうだが、不法就労管理にも同様の特性が感じとれる。
不法就労管理の行為者は、人件費の抑制よりも、違法行為そのものに何かしらの快楽を感じているのだろう。
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