スターバックスコーヒージャパンは4月から、約800人の契約社員をすべて正社員にする。お店の接客で中心的な役割をする人のやる気を高めて、サービスの質を上げる狙いがある。スタバは現在、国内に約1千店があり、正社員は約1800人。原則として正社員が店長を務め、そのほかの業務は主に契約社員と約2万人のアルバイトが担っている。
契約社員は店長を補佐し、正社員並みの時間働く人も多いが、時給制でボーナスはない。1年ごとに契約を更新するので将来の見通しもつきにくかった。正社員になると月給制で、ボーナスも出る。給与総額も増えるという。スタバは今後も毎年50~70店を出す計画で、新店の店長を育てる狙いもある。(朝日新聞デジタル 2月26日)
外食チェーンの接客に触れていると“マニュアル感”や“やらされ感”の漂いが否めないが、一定のサービス品質を保つ目的なのだから仕方があるまい。しかし、店舗にもよるが、おおむねスターバックス店員の立ち居振る舞いはどこか楽しげだ。顧客をくつろがせてくれる。ある大手外食チェーンの社長が「スターバックスさんの接客は質が高い。フレンドリーでいいよね」と話していたが、プロの目から見ても高水準のようだ。
ふた昔も前になる。すぐれた接客スキルでグローバルダイニングの各店舗が耳目を集めていた。店員は合気道を学んだわけではないだろうが、顧客との間合いの取り方に長けていた。外食業界関係者がこぞって視察に訪れ、その手法を取り入れようと試みたが、過剰な“受け狙い”はしばしばピントを外したものだ。
センスの卓越した店員の挙措を、平均水準の店員に模倣させるとボロが出る。好感度を与えようと意気込むよりも、不快感を与えない配慮を周知徹底したほうがよい。そのほうが現実的だ。
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