第一生命保険は4月1日付の人事で62人の女性を課長職相当の管理職に登用する。管理職への登用人数は200人で、女性比率は前年比6.9%上昇した。同社は平成2013~2015年度の中期経営計画で女性管理職比率を20%に高める目標を設定しており、今回の人事で課長担当職以上の女性管理職数比率は18.3%まで上昇し、管理職数は666人となる。
今回の人事では、執行役員を補佐する「支配人」と「補佐役」にも3人の女性を登用するが、補佐役に女性が就くのは初めて。さらに部長担当職にも7人を登用し、前年の11人から17人に増える。
全国に1300カ所以上ある営業オフィスでは、今年4月時点で女性の組織長が43.0%となり、10年前に比べて9.5%上昇している。(第一生命ニュースリリース要約 2月28日)
女性の幹部登用に関する大がかりな調査結果が日本経済新聞(3月1日)に掲載された。
内閣府と東洋経済新報社が上場企業1150社(33業種)を対象に実施した集計に、日本経済新聞が登用比率や業種ごとの傾向を分析した。
調査によると、課長職以上の管理職に占める女性比率は全体で4.9%。製造業の平均が2.6%で、非製造業は7.1%だった。女性比率が10%を上回っている業種はすべて非製造業で、多い順から保険業(19.4%)、人材派遣などのサービス(12/8%)、ノンバンクなどの金融(11.3%)、空運(10.9%)、銀行(10.1%)。製造業で最も多いのは医薬品の4.9%で、
13位にランクされた。
政府が成長戦略に女性の幹部登用を掲げてから、女性管理職の数値目標を設定する企業が続いているが、女性の幹部登用は 政府の要請に応えるまでもない。1986年に男女雇用機会均等法が制定され、女性総合職の採用が始まって28年が経つのだ。
企業だけでなく行政機関も数値目標を掲げて、課長職以上の半数以上に女性を起用すればよい。魑魅魍魎の力関係や前例踏襲主義で落とし所を探るよりも、正論で決着をつけたほうが公益性にプラスだ。そのためには女性のほうが適任だろう。
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