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ファミマ、新規オーナー契約の上限を70歳に引き上げ

ファミリーマートはフランチャイズチェーン(FC)加盟店のオーナーになれる条件を緩和する。これまでは原則65歳が上限だったが、契約方式を見直すことで75歳まで働けるようにする。70歳から新たに契約することも可能になる。高齢化が進むなか、定年を迎えたシニア層などをオーナーとして取り込み出店拡大につなげる。

61歳以上の人を対象とした新たな契約条件を15日から取り入れる。これまでは原則として55歳が新規契約の上限だった。新条件は契約を5年ごとに契約すると同時に、70歳からの新規契約も可能にして、75歳まで働けるようにする。(日本経済新聞 2月11日)

20年以上も前になるが、50歳を過ぎてから脱サラしてラーメン店のFCオーナーになった人が体調を崩して、経営から離れたことがあった。
外食FC本部OBのコンサルタントはこの件を耳にして、苦々しい表情で言った。
「ラーメン店の厨房は湯気を浴びて、体力の消耗が激しい。オーナーの条件は上限を40歳ぐらいにしたほうが親切だけど、出店競争が優先されるから、そんな配慮はできないんだろうな」

コンビニエンスストアの経営も激務である。70歳で新規契約する人は資金力があって、流通業経験者がメインになるのかもしれないが、健康の前途など誰にも見通せない。高齢者の社会参加が心身の健康にプラスになることは、多くの研究で実証されているが、激務だけは回避してほしいものだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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