2016/01/11
働き手を酷使する「ブラック企業」の求人は門前払いに――。厚生労働省は25日、法令違反を繰り返す企業からの求人をハローワークで受け付けなかったり、正しい就業情報を企業に提供させたりして、若者の採用後のトラブルを防ぐ新制度の詳細を決めた。来年3月から運用が始まる。
新制度は、10月から順次施行されている青少年雇用促進法に基づく。ハローワークでの求人は原則、企業が出したものはすべて受け付けなければならなかった。だが新制度では「ブラック」な企業の求人は受理しないようになる。違法な長時間労働や残業代を払わないといった違反を1年間に2回以上、労働基準監督署から是正指導されるなどした企業が対象となる。
(朝日新聞デジタル 12月26日)
数年前になるが、都内のハローワーク幹部に「どうして札付きのブラック企業を扱っているのですか?」と尋ねたところ「制度上、求人の申し込みがあれば受けつけなければならないのです」という回答だった。
しかも「受け付けた以上、こちらから『この会社はブラックだから応募しないほうがよい』とは言えません。求職者から聞かれたら、それとなく示唆する程度です」。これでは職業紹介機関としての信頼性に疑問が持たれてしまう。ブラック企業の求人を受理しないという判断は、当然の措置だ。
いずれハローワークに受理されなかった企業のリストなどが出回るかもしれない。
Talk Geniusとは-
ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。