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Q.コンサルとメガバンクを併願するという就活戦略についてどう思われますか?

Q.就活生です。
3メガバンクが揃って初任給大幅upを発表したことについて質問です。
元々30歳時点の年収でメガバンクは高い水準だと思いますが、初任給が低いのでそれであれば最初からそこそこ高い給与が貰えるコンサルに新卒カードを使おうと考えていました。
しかし今回の賃上げで個人的にはメガバンクの総合職も候補に入れる人も多くなるのかなと感じています。
初任給が高くなったという理由でコンサルとメガバンクを併願するという就活戦略についてどう思われますか?

コンサルとメガバンクは元々就職活動の時期が異なります。コンサルは3年秋位から断続的に選考を行っており、まぁ大量採用の時代であり実質通年採用やっていますが、就活の開始時期は早いです。他方メガバンクは基本的には経団連指針に従い3月スタートとなります。そのため、コンサルでとりあえず内定を取って、日系大企業を春から受ける学生が多いと思います。

コンサルも様々ですが、30歳までローパフォーマーが継続することは難しい職場環境であり(ITコンという名のSIは別です)、30歳まで勤務継続してMGRUPしている場合は、メガバンク30歳よりも報酬は高くなっていると思います。メガバンクの場合は第一選抜で上がっていくと、35歳くらいでも1400-1500万位までは見えます。

なお、そもそもコンサルファームの仕事と、メガバンクの仕事は大きく異なります。仕事内容が異なるものをApple2Appleで比較するのは難しく、コンサル商売をやりたければコンサルを選び、金融商売をやりたければ銀行を選んだらよいです。

給料というのは結構重要ではあるものの、戦略・総合コンサルvsメガバンクの場合、コンサルは残存者の報酬は高いですが、30歳時点で50%以上は退職します。そのため、そもそもやりたくもなく給料がちょっと高いという理由で選んだとしても長続きせずに青写真のキャリアは達成することは難しいと思います。余り目先の給料に惑わされずに、やりたい仕事を見つけて、それが実現できる会社の中で平均年収が高い所を選んだ方が入社後のテイクオフは容易です。

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三上 俊輔

著者情報:
三上 俊輔

2006年、早稲田大学法学部(専攻労働法)を卒業後、独立系エグゼクティブサーチ会社であるサーチファーム・ジャパン株式会社に入社。柔硬幅広い業界の部門長クラス以上の経営者獲得、スペシャリスト(エンジニア、会計士など)採用を実現。 2011年、サーチファーム・ジャパンより組織戦略及び技術コンサルティング事業を分社化し、ジーニアス設立、代表取締役就任。 理論と実践のギャップを埋め、健全なる雇用環境の発展に微力ながら貢献すべく、スカウトその他様々なプロジェクトを戦略的に遂行している。

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