人材業界の決算が出そろいましたね、リクルート1兆円越え、業界全体が復活

人材業界各社の決算が概ねで揃いました。
昨年までは私がまとめていたのですが、今年はインターンの菊池君がまとめてくれました。どうもありがとう。

今回の決算を見ながら感じたのは、昨年度と比べて各社売上10－30%増加しているということです。
リーマンショックでガクンと凹んだ売上高を完全に取り戻しているようです。
なお、パソナさんは決算期が微妙にずれているので、今回はカバーされていません。

主要なトピックを纏めてみました。

１．リクルートの売上1兆円越え

前年度比30%成長で売上を積み上げたリクルート、海外事業でもＭ＆Ａを積極的に展開されています。
まぁ、細かいことは決算報告資料を見てください。
僕が面白いなーと思うのは、あれだけゼクシィやＳＵＭＯ、ホットペッパーの宣伝やっていますが、結局はリクルートは人材派遣の会社だということです。派遣売上は5,471億円！これは世界でも最大クラスの派遣会社です。
海外の主要なＭ＆Ａ先も人材派遣が多く、きちんとマネタイズできているのも人材派遣子会社です。
昨年度比較して売上は2426億円伸びていますが、その内派遣が1906億円ですので、大半が派遣事業で売上を加算させたことになります。

２．ランキングからいなくなってしまったインテリジェンス（テンプＨＤに吸収）
今年のビッグニュースの一つがテンプＨＤとインテリの結婚、いやＫＫＲのＥｘｉｔです。
調度本日添付ＨＤの役員異動も行われ、インテリの高橋社長がテンプＨＤの副社長に就任しています。
昨年までこの人材業ランキングの上位常連だったインテリさんがいなくなってしまったのは、なんだか少し寂しい気持ちです。
時代の変化を感じますね。

３．製造業系アウトソーシング会社の復活
リーマンショック時の雇止め、契約打ち切りで各社散々だった時期をようやく脱したようです。
当時は「年越し派遣村」までできてしまい、世の中から弱者をいじめる悪者扱いされていた製造業系特定派遣、請負会社も復調の兆しが出ています。
ただ、ここ5年の円高に伴って、製造拠点自体を海外に移してしまったクライアントが多いので、今後は市場はシュリンクしていくことが予想されます。
この領域の会社も積極的に海外企業をＭ＆Ａするような情報も耳にしています。
ただ個人的にはこれからグローバルに展開するのは時すでに遅し、メガＨＲ会社の日本法人に収まった方がベターな選択だと感じています。

４．リブセンス絶好調！
リブセンスの営業利益率が際立っていますね。この勢いをどこまで維持できるのか？業界内外の注目ですね！！
同社の導入した成功課金型の求人サイトはリクルートその他も参入が続いており、ビジネスモデルの優位性は漸減しつつあります。
2，3年はこのモデルの横展開（アルバイト⇒正社員／派遣）で食っていけると思いますが、次の事業の柱を考えなければいけない時期です。
結婚式、葬式、塾、学校、車、旅行、グルメ、美容などなど、、、
テーマは色々とありそうですが、クリエイティブな成功報酬型サービスのローンチを期待しています。